1.コットン先染シャンブレー【AT1129】

<おススメ!>

微ストレッチの入ったシャンブレー生地。色目は1枚目の画像が近いです。この生地はバギーパンツの時にもおすすめ生地としてご紹介しています。シャツ生地ほど薄くはなく、透け感もありませんのでワンピースや真夏のボトムにおすすめです。定番中の定番と言っても良い生地ですね。だからこそ、生地によって異なるちょっとした質感の違いが気になるとも言えます。一見地味に見えるこの生地は目立った特徴がないように感じるかもしれませんが、手に触れた時のしっとりとした柔らかな感触・ハサミを入れた時のキレの良さ・そして縫いやすさが申し分なく、これぞ世界一規格が厳しい国産生地の真骨頂といったところでしょうか。きちんと仕立てて適切なメンテナンスをすれば10年くらいは余裕で着続けられるような安定感のある生地ですので、是非ともご自身の定番アイテムをこれで。

2.リネン先染ストライプ【L6080GYST21】

こちらはもはや夏の定番と言っても良い、先染めのストライプリネンです。リネンだけに許された独特のシャリ感は鬱陶しい真夏の日本にぴったりの素材だと思います。レンガ・ベージュ・グレーともに主張の強くない色合いで、レンガは肌馴染みが良くグレーとベージュはとてもやさしい色合いです。麻生地は新しいうちはぷりぷりとした反発があって強めのシワがつきますが、何度もお洗濯を繰り返すうちに繊維自体が柔らかくなり、ニュアンスのあるシワへと変化していきます。そういった経年の変化も麻生地ならではの楽しみ方ではないかと思います。そもそもが丈夫な繊維ですので、毎年夏になるとつい手に取ってしまう、そんなアイテムにぜひ。こちらのレンガ色は撮影用サンプルにも使用しています。

3.リネン無地【BLK6080】

こちらは無地のリネン。3色展開です。微透け感あり。ほんのりネップ感あり。ワンピースやボトムにする場合は裏地もしくはインナーがあった方が良いと思います。無地の定番カラーですので、こちらは通年通して活用頻度の高い生地です。ワンピースはもちろんですがシャツやチュニックにすると、季節を問わず着られるアイテムになりますよ。3色ともにとても発色が上品で陰影の美しい洋服が出来上がります。ぜひたっぷりと生地を使ったアイテムに。

4.先染ドビー柄ストライプシャツ地【21-12617BK】

こちらはコットン100%、シャツ地としてはやや肉厚なドビー柄ストライプです。先染めの縦ストライプと織りによる斜めのストライプが交錯する面白い柄の生地です。表に渡る糸が長いためにサテンのような光沢感としなやかさを持っていて、上品な艶感が特徴。生地をギュッと握ったあとのシワ感も柔らかく、ワンピースやブラウスに仕立てると大変品良く仕上がります。透け感はほぼありません。

5.リネン先染めストライプ【BLK6080DST】

こちらは№2・№3のリネンとほぼ同等の質感のストライプ生地です。濃ベージュの縞が織り模様になっており、ニュアンスのあるストライプ生地だと思います。№2のストライプよりも色どうしのコントラストが低く、落ち着いた表情の洋服が出来上がります。

6.【27399】

こちらは綿100%の先染めストライプ生地です。シャツ地として定番中の定番ですね。握った時に出来るシワ感も少なく、洗いざらしで着られる生地です。真夏の暑い時期にはこのようなシャツ地で透け感の少ないものを選ぶと、1枚でバサッとかぶれてお洗濯後もあっという間に乾くのでとても重宝しますね。夏の普段着にぴったりです。こちらはネットショップに掲載されておりませんので、岩瀬商店店頭にてお求めください。

まとめ

今回も生地は全て日暮里の岩瀬商店様にご提供いただきました。どの生地を選んでも本当に素敵な仕上がりになります。岩瀬商店さんは定番生地・定番カラーがほとんどなのですが、だからこそ、手に取ってみると国産生地の優秀な面がよく分かると思います。大人になってからのソーイングというのは、若い頃と比べるとパターンもそうなのですが生地の選び方も違って来るなぁと感じます。それは色や柄や値段ではなく。正直、若い頃と今とでは選ぶ色も素材もさほど変わりはありません。決定的に違うのは「質感」です。手触り・肌触り・シルエットの再現性・陰影の美しさ・手入れのしやすさ等全てひっくるめて質感という風に表現したいと思います。特に定番生地を選ぶ際にはこの質感を強く意識するようになりました。そして値段にも舶来モノにも惑わされなくなりました(笑)。高貴な風貌で海を渡ってやってくる彼らは、縫うのもそうなのですがその後のお手入れにも手こずる場合が少なくありません。そもそも耐久性など微塵も考えていない生地も多いものです。クリーニング必須のフルオーダー以外で使用する事は無くなりました。私たちの住む日本という国は、洋服にとって世界的に見ても少し特異な環境です。真夏の照り付ける太陽・真冬に吹きすさぶ寒風・容赦なく降り続ける風雨、そして何よりもまるでサウナのごとき粘土の高い湿度に晒され、毎日のようにお洗濯される洋服には耐久性が必須と考えます。毎日の洗濯と天日干しや乾燥機に耐えうる堅牢性を突き詰めると、自ずと答えは出ます。繊維の強度は?毛玉は?毛羽は?シワの付き方は?収縮率は?色落ちは?
ホームソーイングで作られる洋服は圧倒的に普段着が多いのですから、そのようなことを頭の片隅に入れておくと良いかもしれませんね。私が良く言う質の良い生地というのは、そういった観点での質の事であって価格の事ではありません。年齢を重ねてくると、トレンドに囚われずに気に入ったアイテムを長く着る事も多くなってきます。そういったアイテムにこそ、意識して質感の良い生地を選んでみて下さい。お気に入りのパターンと質感の良い生地が出会ったときに最高の洋服が出来上がります。その出会いを如何に楽しめるか、大人の余裕というのはそういったものではないかと思う今日この頃なのです。

ご紹介した生地は全て、日暮里岩瀬商店さんのネットショップもしくは実店舗から購入出来ます。

↓webサイト

布・生地専門卸通販ショップ 岩瀬商店

↓実店舗


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